足りる幸せよりあるもので・・・

昨日は転職活動の帰りで呑んでいた。

谷町六丁目にある居酒屋、立呑めがね堂というところだ。

以前ライブ帰りに勢いで入って以来2回目だ。

いつも決まって頼むのは酒盗マスカルポーネとその日のつまみ3種盛り。

めがね堂に立ち寄った際はこの2品を頼んでおけばいいと思う。

あの食べ物は間違いなく特許を数年後とるだろう。

もし、お金に余裕があって、時間を持て余しているなら

手作りの酒盗マスカルポーネを作って販売するキッチンカーで

荒稼ぎしたいところである。

そのまま勢いで玉造駅前まで歩いて、ずっと気になっていた

「ひよこ」というスナック?バー?のような店に。

たまに外から見ると賑やかそうで楽しそうな雰囲気なのでずっと気になっていたのだが、

今日覗いてみると、The Birthdayの「カレンダーガール」のMVが流れていて、

気がついたら入店して、ラッキーストライクに火をつけていた。

 

店主は40歳でミッシェル世代の方、チバさんの訃報からずっと

The Birthdayやミッシェルの映像をずっと流しているそうだ。

あーだこーだ身の丈話をしているうちに、人も増えてきて、カラオケが始まった。

いつもこういうスナックとか、バーとかで歌う曲は大体

上の世代に響く曲やJ-popを選びがちな私だが、その日は

「ドロップ」を皮切りに心ゆくまで、喉が持つまでミッシェルやThe Birthdayを歌った。

ミッシェルやThe Birthdayを歌うときは必ずしゃがれ声になるようにしているため、

あまり人前で歌わないようにしている。

いつも歌って呑んでしてる大正のバーで歌おうとも思ったが、

その日は違った。思いっきりチバユウスケを歌いたかった。

人目を気にする方の私が、思いっきり曝け出すことができたのは久々だった。

仕事を辞めて、転職活動を始め、新しいストレスや付き物、溜まっていたものを

全部吹き飛ばせたような気がした。

自分のバンドでは絶対に使わないしゃがれ声やロングトーンを全力でやるのは

本当に気持ちが良かった。

 

面接でのストレスは仕事のそれよりはかなりマシだが、

にしても許せないことも多々ある。

どこそこ生命のライフプランナーを受けた時、

馬鹿みたいに自分の話ばかりする面接官がいた。

もはや面接というより、人生のアドバイスの方が多かったようなきもする。

「お前に言われなくとも・・・」という怒りは鎮めながら、

「本当にしんどいけど、それを上回るもの(収入)がある」

「収入があるのはスポーツ選手と同じで私たちがプロだから、メジャーリーガーだから」

などと宣ったわけだ。私はその全てに腹が立った。

机を全部ひっくり返してやりたくなった。

そんな魂胆で保険の営業をするから、印象が良くないんだろう。

他の仕事をしたに見るような、そんな思考回路しか持ち合わせていないような

クズと仕事なんてこちらから願い下げなのだ。

仕事時間も自分で決めることができるから家族とも時間が取れるとか、

収入もたくさんあるから、子供達に下宿させて拠点が3つあるとか、

そんなのどうだっていいんだよねほんと。

私が小さい頃父は大学の非常勤をしながら、新人の陶芸作家をしていた。

今では公立大の教授と陶芸家の二足のわらじを履いているが、貧しい小学生時代を過ごした。

食べることには困るほどではなかったが、友達が持ってるゲームやスナック菓子、娯楽品はあまり買ってもらえなかった。毎月、信楽の祖母から送られてくるお菓子と小学館の雑誌が楽しみでしかたなかった、小学館の雑誌についてくる付録の紙工作で工夫して楽しむそれはそれで良かったし、据え置きゲームができるのは信楽の家に行った時か友達の家で遊ぶ時だけだったけれど、自宅にいるときはLEGOブロックで何かを作って遊ぶことが楽しかった。

だから、基本的には足りる幸せより、あるもので楽しむ派なのが私だ。

しかしそんな幼少期を過ごしたからこそ、

結婚して子供が生まれたらそんな思いはさせたくないと思うから、

だからこそ、今はまだ結婚も子供もあんまり考えられない。

ここからの選択次第では結婚すら怪しくなるかもしれない。

経済的な安定は数字の上でのゆたかさで、

絶対的なものであって誰が見てもわかるものだけれども、

私に言わせてみればそれは机上の空論、本当のゆたかさではないと思う。

人間のゆたかさを人が作り上げた数字というもので定義はできない。

数値だけが全てなら、私たちが人間である必要はないだろう。

数値上の幸せを追っても、それ以外のところで皺寄せがきて、ゆとりがなくなってしまえば

もともこもない。

そしてこういった数値上の幸せを、よりにもよってライフプランナーだとか、

キャリアアドバイザーだとか人の人生を左右する仕事をする人間が追いがちなのだ。

キャリアアドバイザーは自分の成果のために、ざるのような企業を何社も紹介してくるし

内定が取れるように面接を組んでくる。数字の評価はそれの方が上がるかもしれないが、

向き合っているのは人間で、機械でもゲームのAIでもないのだ。

本当にその人がやりたいこと、向いていることなのかそんなことを少しでも考えて

提案していただきたい。

つまり何が言いたいかというと、この転職ではそういった現状から、

より人のことを思って働くキャリアアドバイザーになりたいと思う。

それが一つの目標。

もう一つは夢の話で、かなりリスキーだし、多分お金は稼げないけど

自分にしかできない、やりたいことも見つかった。

なんでこう毎回、お金はかかるけど、お金は稼げないことばかりやりたくなるんだろうね。