成長過程の未知数なパワーこそ少年漫画の醍醐味

12月も後半戦、いよいよ年の瀬が近づいてきた。

寒さも一段と強くなり、体調管理が難しくなる時期になった。

まあ私は何故か毎年10月末から、11月頭にかけてピンポイントで体調を崩すので、

復調してくる頃がこの12月初旬から中頃というわけだ。

 

さてはて、転職活動も終わり、作曲も一段落。精神的にだいぶ落ち着いた。

就職か、進学か、就職するならどの仕事にしようか、そんな悩みを相談するため

サークルの同期で信頼できるやつに相談がてらご飯に行くことにした。

場所は谷町6丁目、「洋食のもなみ」名物は超巨大なハンバーグ。

数多の芸能人やスポーツ選手などが訪れる名店。

テレビ局に勤務していた際に上司から教えてもらってから時たま通っていた。

1000円ほどで腹一杯美味しいハンバーグ定食が食べることができ、コスパ抜群。

ぜひ大阪に訪れた際は赴いてほしい。

谷町6丁目には他にも素敵なお店がたくさんあり最高だ。

終電を無くす勇気と近くに宿があればぜひ試してほしい。

 

本題に戻るとご飯を食べた友人とは2年ぶりくらいに会い、

2年の間に私が仕事を辞めるに至った経緯などを話していった。

彼とはサークルでflumpoolコピーバンドをしたりしていて、

2年前にflumpoolを見たときに久々に音を合わせたくなり

去年の夏コピーバンドのラインを動かしたりもしたが、結局は頓挫してしまった。

そんな話になっていた。

最初はベースに嫌われている私に原因があるのかと思っていたが、

実際のところは違って、ギターがマルチ商法にハマってしまっていたからだった。

メンツを集める前、サークルの先輩からその話は聞いていた。

「危ないから気をつけろ」とそう釘を刺されたような気もする。

ログが残らないよう重要な本題だけは電話で話しているところとか

本当によく考えてる人だと思った。

まあ人としてはあまり好きに慣れないけれど、だから話半分にして、

コピーバンドのラインを動かした。

マルチやネズミ講は骨身に近い人間には押し付けづらいんじゃないか、

失いたくない繋がりには押し付けないんじゃないか、

そんな甘い性善説で動かしていた。

実際ギターの彼から少し距離のある先輩や後輩を誘っていたようにも思うし。

まあ今となってはどうなのかわからないが。

そんなこんなで話は「彼を助ける」という話になっていった。

違う世界に行ってしまった彼をこっちの世界に引き戻し、

また笑いながら、4人で音を合わせられたら・・・

そんな提案を友人がしてきた。

珍しかった、こういう時いつも考えなしに動き出すのはいつも私の方だった。

多少無理だろうが、リスクが高かろうが、深い泥沼だろうが、

首を突っ込んで、足を踏み入れて・・・

そんなお節介は私の役目だと思っていたが。

「助けたい」それを最初に口にしたのは友人の方だった。

友人は聖人に近いくらい優しいし、裏表がなく、

よく後輩からも先輩からも好かれるようなやつだ。

だけれども、大きすぎるリスクは取らないそんなイメージもあった。

だから少年漫画の主人公みたいな言動は私がして、それを支えてくれるのがそいつだ。

そう思っていたが、社会人5年目ともなれば考え方も少しずつ変わっていく。

損をしないように、傷つかないように・・・

知らぬ間にそんなみみっちい考えで脳内が埋め尽くされていく。

批評されることから目を背け、逃げて、逃げて・・・

そんな逃げることを望む、「逃望」の日々が続いていた。

だから、助けるなんていう話には正直乗り切れなかった。

それに、マルチが生活の一部になって、それが血となり骨となっていた場合。

それをひっぺがしたとして、ひっぺがす前より彼が幸せになれるのか

そういうところも心配だった。

他人の生活に干渉して幸せをぶち壊すくらいなら、現状維持が一番だろう。

そんなジジくさい考えが頭によぎった。

 

一度私はそれに失敗したことがあった。

東京でダメになった後輩を助け出すため、東京で飯を食べた。

中学のバスケ部仲間で、私の同級生とその弟と後輩の3人のルームシェア

最初はうまく行っていたそうだが、徐々に歪みが生まれ、後輩はほぼニートのような状態になっていき、私が訪れたときにはギリギリ廃人と真人間の間にいたように感じた。

半強引に夕食に連れ出し、話を聞いた。

ここまで何があったのか、どうしてそうなったのか話を聞いて、説教をした。

しかし、それがあまりにも酷だったのだろう、ピンポイントに差し込みすぎて

彼は食事の途中でその店を出ていってしまった。

会計は私が払うつもりだったから、問題はないが、別が問題で

結局彼は心を閉ざしたままになってしまった。

 

そんな経験があるから、今回もまた逃げられてしまう、むしろ喰われてしまうんじゃないのかなんていう不安もある。

実際私は危なくなったら、手を退くつもりだし、逃げ出す算段も準備しようと思っている。

だけれども、助けたい、どうにかしたい、話を聞いてやりたい。

そんな思いが頭か心のリソースに残っていたみたいだった。

だから彼を違う世界から奪還してまたコピーバンドでもしようと企てている。

この話を私は「"大人の"サスケ奪還編」と呼称している。

結局ワンピースは「空島編」が、ナルトは「サスケ奪還編」が

るろうに剣心は「京都編」が、鬼滅の刃は「無限列車編」が一番面白い。

旅の中で進歩する道程が一番見える物語が一番面白いのだ。

アラバスタで学んだロギア系対策でエネルに挑んで、各人が成長する、

大蛇丸についたサスケを助けるため、中忍試験を経て成長する姿、

一度は瀬田に敗れ心も刀も折れてしまった剣心が

かつての師匠、比古清十郎から飛天御剣流の奥義を学び、志々雄に挑む姿、

下限の六との戦闘でヒノカミカグラに目覚めた炭治郎が

下限の一を倒すべく、慣れないヒノカミの力で戦う姿・・・

成長過程で力の制御ができてない、未知数な話ほど面白いものはない。

そういう意味では東京リベンジャーズは最後の最後まで未知数だったわけで・・・

というかそもそも私はラブコメ漫画が好きなわけで、

羅列した漫画は断片的にしか知らないわけで、

だけどちゃんと4つは一応ジャンプで合わせたから・・・

本音を言うなら頭文字Dの東堂塾編とかも入れたいわけで、

あれは啓介も藤原も涼介もみんな成長したパートだから・・・

その後の埼玉編も嫌いじゃないけど、頭文字D第二部は東堂塾編が一番。

脱線が過ぎたと言うわけで、人の生活に土足で踏み込んで勝手に

こっち側に引き戻そうと思っている所存だと言うこと。

ただし、私たちは年をとりすぎた。それなりに”大人”だということも

念頭に置いて慎重に立ち回らないとこっちが持っていかれかねない。

 

だがしかし、なんでこんなことになっちまったんかねぇ・・・